論文の森の上を舞う

0 はじめに

 

論文答案を書く時、どう書いて良いかわからないって人もいますよね。自分でもう確立してるよっていう人もいるでしょう。ただ、そうでない人も多いことでしょう。筆者自身も書き方が確立したのはちょうど予備受験後のTKC模試ぐらいの時です。逆に、今年の受験生に関しても、このぐらいの時までにある程度の調整ができていれば良いのではないでしょうか。話は戻りますが、それまでは結構思考錯誤していました。

そんな時に参考になる材料として挙げられるのは予備校答案や再現答案というものでしょう。今回は初学者がまず手をつけるであろう前者の方について分析してみようと思います。

 

1 伊藤塾

実績も歴史もある老舗。安定を狙うならここって感じですよね。

入手経路としては、有料講座のほか、市販の本でも伊藤塾メソッドの入った答案例は手にできます(予備試験対策の赤本なんて有名ですよね)。

伊藤塾の答案例は本当にスキのない答案が多いです。試験でこれを書けたら相当上位でしょう。

しかし、それが故に生じてしまう問題があるのです。伊藤塾の答案は、どんな問題であっても4ページ(司法試験の場合は8ページ)フルで埋まっているのです。これは勿論見ていて有意義な部分(主に知識理解という点で)もある一方、お手本にしずら五という難点があります。

 

ここで、一つ心理的なものも含めて分析をしましょう。伊藤塾の答案は今言ったようにたっぷりとした分量で書いているだけあって、規範定立までの段階も理由付けを含めとても厚く論じられています。

そして、ここの部分はある程度暗記で何とかなるので受験生としては規範の部分を綺麗に書きたくなってしまうのです。

そこに落とし穴があります。規範をがっちり覚えても、その土台に乗せられる当てはめをしなければ点などつかないのです。これは伊藤塾だけではないですが、なぜか規範と当てはめに別々の配点が振ってあるのです。しかし、おそらく本番はそんな点数の付け方をしていません。規範と当てはめは連動して採点されているでしょうし、仮にそうでなくとも当てはめに振られている点数の方がはるかに高いです。

なので、とにかく自分なり一生懸命に問題分の事実と向き合った答案、言い換えれば泥臭い答案が評価されるのです。こういった答案は見た目はあまり綺麗ではないかもしれませんが、論文合格に不安がある人ほど意識してもらいたい点です。

当てはめが充実した答案が少ないというのは司法試験の採点実感とかでも言われているのですが、その背景には出来の良すぎる予備校答案と受験生心理があるというわけです。

 

また、司法試験に関しては採点実感まで反映した答案を出しているため、絶対に受験生が現場で書けないレベルにまでなってしまっています。おまけに書くだけでも2時間を超えてしまいそうな分量です。正直真似できる余地がないのでこれはかえって有害レベルとまで言えそうです。間違ってもこの答案を写経して勉強しようとなどとは思わないようにしましょう。

 

2 辰巳

これまた老舗の予備校です。

この答案例に関しては、市販で手に入れられるものは少ないです。ぶんせき本といった司法試験の過去問に答案例を付けてるという感じではあります。えんしゅう本などはもはや答案とは言えない構成しか載ってません。コロナ前は試験会場前で答練の過去問やら配っていたという話も聞きます。ただ、伊藤塾に比べては流通量は少なく、あまり馴染みのないという人もいるかもしれません。

 

ここの答案例の特徴は何といっても、分量の多さが異常なことです。先ほど伊藤塾の答案例は4ページギリギリと言いましたが、それでも一応収まってはいます。ただし、ここの答案はそれを確実に超えてます。一応4行という体裁はとっていますが、ひどい時はフォントをとても小さくして1行に60字近く入っていることもあります。こんなの物理的に真似できません。

他方で、ぶんせき本などでは1行のスペースを小さくする代わりに10ページぐらい書いてあるときがあります。これも厳密には文字数をカウントしていませんが、多分オーバーしているでしょう。

まず時間内に与えられた紙幅で勝負するのが前提です。それを守っていないというのはどうにもいただけないように思えます。

 

辰巳には実力派の教師も多いと聞きますので、確かにその答案例を講座内ではうまく生かしているのかもしれません。特に、今挙げた特徴は全先生のクラスにはあてはまらないのかもしれません。ただし、独学勢が答案例を生の素材として扱うのはかなり難しいのではないでしょうか。

 

ちなみに余談ですが、新庄健二先生のLIVE解説本はおススメです。特に独学勢にとっては、実務家の生の講義を本で落とし込んであるという教材は価値のあるものでしょう。

 

3 アガルート

近年台頭してきている予備校ですね。重問という講座でえらく支持を得ているという感じがします。

ただ、市販では解答例はあまり出回っていません。ただネットでは重問のサンプルは無料公開されていますので、一度見てみてはいかがでしょうか。

重問は何でもかんでも4ページまで書こうという訳ではなく、その問題に必要不可欠な分量での論述がされており、初心者でも真似のしやすい論述になっています。

一部そういった見解をとるのかと思う部分や、ここの論述は少し不足しているなと思う部分はあります。それでも、全く理由のない見解をとっているわけではなく、それを採用したから不合格になるという訳ではないでしょう。先物べたとおり、規範ばかりかっちりするよりも、当てはめを充実させたり、論文の型を身に付ける方がはるかに大事です。

ただし、重問自体予備試験特化で教材が組まれているわけではないです。別に予備試験用答練はありますが、これは問題が微妙です。本番の試験で求められている趣旨とズレた問題が結構あるように思えます。また、答案例も重問に比べると受験生に優しいという感じはしません。もしかしたら工藤先生があまり関わられていないのかもしれません。

独学勢には論証集ぐらいしか手に入らず、講座をとらないと基本的には答案例が手に入らないというのがネックではあります。あとはお財布との相談と言う事になりそうですね。

 

4 Wセミナー

もはや過去の予備校感があります。筆者もよく知りません。

ただここはスタンダード100という本を出しているので紹介しておきます。

 

この本は受験生が現実的に書けるというコンセプトのもと出版されている珍しい本です。

先ほど泥臭い答案というものを1で紹介しましたが、そんな答案も載っています。

逆に、難問を良い感じにごまかしていたりもするので、シンプルで受験生にとっても思考過程を追体験しやすいでしょう。

問題によっては、明らかにツッコミどころがある部分もあります。ただ、本番で書けたら基本的にA、悪くても合格ラインであるC(予備のランクの話です。)がつくものは多いと思います。つまり、全教科この水準にそろえれば受かります。

ただ、内容的に不十分である部分もやはりありますので、伊藤塾の答案と2つ見比べるのがオススメです。インプット用に使える後者と、実践的なアウトプットように使える前者の相乗効果はあると思います。

 

ただ、100問以上あるため、どうしてもおかしい答案例が混ざっているのも事実です。場合によっては、ちゃっかり5ページ6ページ書いてしまっているものもあります。こういのはあまり参考にならないので、そこは飛ばししてというのが賢明です。

 

長所と短所のどちらもかなりあるという変わった本ですが、上手くいかせるとかなり役に立ちます。これを土台に自分なりの合格答案像を掴めると最高です。そしてそれができたら上位合格もまったく夢ではありません。

 

5 LEC

ここも伝統ある資格指導の学校ではあります。ただし、他の予備校より司法試験に特化している感はなく、どうしても見劣りしてしまう所が多いです。

 

その影響が出てしまっているのか、近年の試験で求められている答案とは異なった答案例を出してくることが多いです。いわゆる論点主義的な悪しき予備校答案というものですね。新司黎明期ぐらいまではここの予備校も需要があったのかもしれませんが、今はどうでしょうね。どうにもトレンドに乗り切れていない感があります。

 

予備論文等が終わると解答速報を爆速で出してきますが、そのクオリティが残念なことが多く、5chで叩かれのが風物詩となっています。過去問の解答等をネットにタダで挙げている慈悲的な精神は見上げたものだなとは思いますが。

 

市販されている本だと論文の森がありますね。今回はそれを文字ってブログのタイトルもつけています(元ネタが分かった人はニヤっとしてみてください)。

こちらも科目によりバラつきはありますが、やはり旧試的な感はぬぐえません。場合によっては当てはめがとてもひどいです。未だに旧試の森にでも彷徨っているのでしょうか。

 

これだけ書いちゃうとオワコン的な感じにも思えますが、あくまでも個人の意見ですので悪しからず。論文ではないですが、択一六法なんてありがたいですよね。受験生時代愛用していました。

 

6 BEXA

あんまり実態は知らないです。色んな先生の講座が集まった集合体みたいな感じなんですかね。

今回取り上げたのは、面白そうな講座があったからです。

それは4S講座というもので、他の予備校講座とは一風変わったものとなっています。

コンセプトはどんな問題がきても何とか合格ラインに乗せられるようにするというものです。

言い換えれば’(未知の問題もある程度準備できる論点も)すべて現場思考で対処するということですね。事前に用意してきた答案を披露するという姿勢は戸は一線を画します。事前と当てはめ勝負の答案になってくることにもなります。

これをいわゆる4S理論というらしいのですが、個人的には興味深いと感じました。使いこなせるとかなりの武器になります。

 

ただし、難点も当然あります。講座紹介では法律実学者向けとありますが、おそらくこの理論をよく理解するには合格間近の受験生レベルじゃないと無理な気がします。

ある程度十分な法律知識と、4S理論の結合というものがあれば良いのですが、おそらくそんな人はもう合格できてしまうのです。

 

初学者がインプットなしでいきなりアウトプットから始めるというのはやはり無理があるでしょう。

 

また、友人にこの講座の教材の一部を見せてもらいましたが、憲法はひどかったです。当てはめ勝負といいながら、規範定立までの流れが雑すぎます。しかも何でもかんでも公共の福祉を挙げてしまったりしているのも良くないです。

その他、現場勝負で押し切ってしまうからか、判例の見解をあまり意識していない論述も見受けられます。網羅性が足りないのも中々に痛いです。これでは4S理論を身に付けてしまうまでに講座が終わってしまうでしょう(特に全く書き方の知らない受験生はそうなりそうです)。

 

面白いと思う部分はある反面、諸刃の剣な所が多く、初心者向けといううたい文句とは裏腹に、上級者向けになっている気がします。

 

7 まとめ

さて、ここまで長々と紹介してきましたが、結局のところきちんとした活かし方ができればどれでも良いのです。

とにかくそのままではどの予備校のも完璧には使えないということが大事で、それを土台にして自分なりの答案の書き方というものを身に付けねばなりません。

全体的で整った形の予備校答案を目指してしまうかもしれません。しかし、より現実的でしっかりと点数の稼げる答案でないと意味がないです。

難問であればあるほど拾うべき問題文の事実から規範を逆算するというテクニックも大事になってきます。

また時間に余裕があれば実際に答案の型みたいなものも紹介できればいいですね。ひとまず今回はここまでにしまう。何かしらご参考になれば幸いです。

ロー指定の教科書をぶった切る

今回は京大ローの基幹科目で使う教科書についてあれこれ語っていきたいと思います。京大に限らず、他ローでも同じ教材が使われていることもあるため、その部分は参考になるかもです。

 

Qそもそも指定された教科書って役に立つの?

これは後で各教科ごとに見ますが、基本的に独学で役に立つものではありません。これからロー生という人の中には入学前から張り切って予習しておこうと考える人もいるようです。その初々しい気持ちは微笑ましいものですが、中を開いてみてください。あまりの使えなさにそっと閉じてしまうでしょう。ローの教科書で司法試験合格に導かれたという人はかなり少ないはずです。

 

Qじゃあ買わなくても良くない?

残念ですが、手元には持っておく必要があります。授業自体はそれをベースに進めるため、たとえ授業が聞く価値のない内容でもソクラテスで指名された場合に困ってしまいます。毎回毎回図書館に行って、あるいは友達に借りて写真でも撮るという戦法もあり得る所ですが、何科目もあるうえ、それを14週くり返すのはなかなか大変なのではないかと思います。

 

Q定価で買いたくないんだけど

その気持ちはよくわかります。なので、今回は耳寄り情報を出しちゃいます。新入生の人は見て損はないと思います。

まずは先輩からもらうという方法があります。しかし、他大からの入学者や3年次卒業者は簡単に見つからないこともあります。また、そもそも先輩がいても教材をくれといえるほど親しい関係にある人は多くはないでしょう。そこで、他の方法を考える必要があるわけです(ただし、先輩ノートは必ず入手しましょう。顔の広そうな人と友達になっておくのが吉です)。

毎年、ロー生の中には使った教科書を売る方も多いです。そう、あの某フリマアプリです。大体新品の6割程度の値段で買えることが多いです(書き込みありならもっと安いことも)。そして、ここが重要なのですが、買うタイミングを逃さないでください。通常新学期が始まる時期になると、一気にSOLDになり売れ残っていないことが多いです。また、この時期は普段より値段が高めになることがあります。逆に、今の時期(ブログ執筆時は2月)のように、一つ前の期末試験後などは閑散期です。多くのロー生が整理しようとする一方、まだ情報が入っていない新入生などは買っていません。つまり、多くの売れ残りがあり、かつ値段も安めです。前期なら3月になる前、後期なら9月になる前には仕入れておきましょぅ。安くで買いたいなら絶対に早くから動きましょう。なくなるときは一瞬でなくなってしまうことは覚えておいておきましょう。ここで筆者の体験談をお話ししましょう。以前、先ほどで言う所の閑散期に、ある教材を2000円で買いました。少し書き込みがあるという感じのものです。そして半年間使い、さらに中古感マシマシな感じになりました。状態としては悪くなってますよね。しかし、その1年ちょっと後の学期開始直前期に売りに出しました。なんとそんな状態なのに2400円で売れました。手数料・送料引いてちょうどトントンですよね。つまり実質タダで使えたわけです。使った後は繁忙期に売る。これもまた一つの手です。ちなみにローの授業が終わったら売ってしまって構いません。持ってても役立ちませんから(授業中に乗ったノートでもとっておけばそれで十分です)。

 

Q各教科ごとの教科書について教えて

1 行政法

使う教材:『ケースブック行政法』(第7版)定価3600円

ただ判例が載っているだけです。割と長文載せていることもありますが、特に解説とかはありません。百選で事足りるので正直授業以外で使うことはないでしょう。

 

この教材どこのローでもよく使っているらしいんですけど、昨年改訂されたばっかりなんですよね。なので今はあんまり中古で出回ってません。2022年の受講生がこれから売り出してくれると良いですよね。

もし出回らなかった場合、じゃあ第6版でも良いんじゃないかと言うお話になりますよね。筆者自身7版持っていないので確実ではないですけど、大して中身変わってないと思うんですよ。ただ、若干のページのずれがあると思います。京大の先生は意地悪なのかはさておき、ケースブックのページ数しか引用しやがらないことが多いです。こういった場合、レジュメから大体どの判例か特定できるとこは多いと思いますが、確実にできるとまでは言い切れません。わからない場合にだけ最新版を図書館で見に行くという方法をとれば良いんじゃないですかね。6版ならお安く手に入るので結構アリな手段だと思います。

 

2憲法

筆者の代は教科書指定あったんですけど、最新のシラバス見たらなくなってました。

かつて6000円以上する教科書を指定しておきながらほとんど使わなかったという出来事があったのです。これはひどいですよね。受講生の誰かがアンケートで文句を書いたのかもしれません。なお、この授業と司法試験の関連性は薄めです。一応クラスによっては司法試験の過去問は扱うんですけどね。それにしてもあんまり役には立たないかなと言う感じです(そもそも司法試験の憲法が勉強量と出来が比例しにくいというせいなのかもしれないが)。

 

3 刑法

使う教材:『ケースブック刑法』(第3版)定価 3900円

こいつですよ。こいつ。前回の京大ロー大全でも書きましたが、悪名高き教材です。判例を並べるまでは良しとしましょう。そこに関連してつけられている問いが意味不明だったり、そんなこと知ってどうするのかというものが多いです。授業では扱わないものの、両罰規定についてで1章割いてますからね。意味がわかりませんよね。書き込みを嫌わないのであれば、ワンコインでも買えてしまいます。それで十分でしょう、こんなもの。

 

4 刑事訴訟法

使う教材:『ケースブック刑事訴訟法』(第5版)定価6000円

構成は刑法と同じなのですが、意外とこの教材はまともです。刑訴の授業自体はロー内でも評価が良く、授業での解説を合わせると良い感じの授業ノートができると思います。

ただ値段がお高いです。ちょっと新品で買うには抵抗ありますよね。今は結構中古でも出回ってました。ただ、授業直前期には多分売り切れます。みんな新品では買いたくないのでしょう。3000円以下なら即買いしても良いのではないでしょうか。

 

5民法

この授業は指定教科書はありません。

ただ、配ってくれる教材はなかなかえげつないものです。内容としては司法試験を優に超えています。特に、民法総合3はオーバーキルすぎるでしょう。できなくても落ち込まないようにしましょうね・

 

6商法(会社法

使う教材:『会社法事例演習教材(第4版)』定価3300円

こちらも新版が出たばかりで、中古はまだ少ないです。ですが、こちらは最新版を買いましょう。直近の会社法改正が反映されているからです。

この本に関しては、多くの学生が絶賛しています。会社法を勉強するうえで必要な知識を網羅しているからでしょう。

ただ、後半の紛争予防編は少しオーバーキルですね。ただこここからも試験に出そうな部分はあるんですよね。会社法ではあまり点数を稼がなくてもいいやという人以外はやっておいた方が良いです。

他方で、あまり過度な期待を抱きすぎるのも考えものです。やはり独学では勧められないのが痛いです。

また、これさえやっておけば司法試験は大丈夫という考えも危険です。最近はむしろ予備試験の方が役立っている節もなくはないです。

司法試験の方は、下級審判例(もちろんその存在知っている必要はない)を題材に受験者に思考させるといった傾向にシフトしていく可能性があります。現に令和4年の会社法がそうで、実際この本が役立ったとはあまり言いにくいような気もします。何というか、会社法の制度仕組みを柔軟に解きほぐす作業が求められているような気がするんですよ。

なので、「あの本に載ってない問題が出た。どうしよう。」とならないようにしましょう。とはいえ、覚えておくべき知識は沢山載っていることには変わりないので、しっかり授業を聞いてノートはとっておくのが吉です。

なお、余談ですが、昨年の商法総合(1)はなかなかエグイ問題が出たとの声も聞きました。ただ、筆者の代は割とストレートな問題が来たので毎年の傾向とまでは言えないのではないでしょうか。

 

7 民訴法

使う教材:ロースクール民事訴訟法』(第5版)定価 5300円
     『ケースブック民事訴訟法』(第4版)定価3900円

2つも指定あるなんて贅沢ですね。でもどっちもそれなりに使うんです。なので買わないといけません。定価以上に安売りしていることも多いので、逐一チェックして売られていたらサクッと買っちゃいましょう。

重要な判例が載っていて、それに関連する判例が載っていて、あとは設問がついているという感じです。問題が投げかけられるだけの悲しき一方通行なのは言うまでもありません。

ただ、判例の射程を養うにはそれなりに役立つところはあると思います。そしてそういう姿勢が司法試験に役立つこともあるでしょう。実際良問もそれなりにあります。授業はきつかったが、役に立ったという声も良く聞きます。

他方で意味の分からない設問も交じっており、先生がその設問の作成者をディスることもあります。そういった問題を予習するとなると鬱ですね。担当する先生によってそれを扱うかどうか変わるので少し運も絡んできます。この本と授業に関しては、それなりに頑張るという姿勢で良いのではないでしょうか。

 

8実務系科目

一応司法試験を目指すロー生のための記事ですので、今回は省略します。

この辺の本は主に、予備試験や修習で役立つ感じです。

とはいえ、予備抜けしようという人は、大島本で十分です。刑事に関しては、プロシーディングの方は少し読んでおいても良いかもしれません。

 

 

今回も4000字近くと長くなっちゃいました。

お付き合いありがとうございました。

 

京大ロー大全

0 はじめに

昨今話題になっているロースクール

そこは牢獄なのか?戦場なのか?

入る前から不安に思う人も多いでしょう。

今回はが京大ローの現状を赤裸々に暴露しようと思います。

 

 

1 Q ローの中ってあんなにギスギスしてるの

結論から言うと見たことありません。

喧嘩やトラブルすら聞いたことはないです。

某ドラマのようにいきなり先生に喧嘩売る生意気な女もいません。

そもそも成績掲示などされないので誰がどれだけ優秀かもよくわかりません。

ソクラテスの受け答え見てたら分かると言う人もいますが、受け答えと試験の点数が比例してるわけでもないのです。

かといって仲良しクラブというような感じでもないです。良くも悪くもドライな人が多めな印象。藍井先生もローはじゃれ合う所じゃない言ってましたけどその通りですね。とはいえ、普通に接していたら関係が崩れるということはないでしょう。自主ゼミ自体は何件かやっているのは見ますが、そこまで活発ではない模様。放っておいても受かる力があるのでやる意味もないのでしょう。

もっと言えば、仲良し組同士で傷のなめ合いみたいなことをやるゼミなら、完全に時間の無駄です。雑談目的なら論外。

 

2 Q ローって予備落ち勢が仕方なく行く所なの?

司法試験合格率トップクラスを誇る京大ローですが、残念ながらその傾向はあります。

既習1年目で受かった人の8割ぐらいが辞めていることがその証拠でしょう。

予備なんて興味がない、学問を楽しみたいんだという層がいるのでは?とお思いかもですが、そういう人は予備受かってから入ったり、予備抜けしない層というごく少数だけです。やはり予備を受かり切れていない人が多いのが実情です。

これに対抗しようと在学受験制度が用意されたわけですが、今年も聞くところによるとまあまあな割合予備受かって辞める人がいるようです。

 

3 Q 授業って大変なの?

これは個人の体感ですが、答えはNO!

よく言われるロー生の悩みの種としては、予習とソクラテスが挙げられます。

しかし、理不尽なソクラテスが飛ぶことはまあまあ少ないです(例外科目・先生はあります。後で少し触れます。)。普通にそれなりに勉強していたら答えられます。また、うまく先生から誘導を出させる技術を身に付けしまえば怖くもないです。もっと極論を言います。答えられなくても気にしなくて良いです。

周りにの目が気になる?いいえ、気にしすぎです。実際答えられていない人を見ても受講生は何とも思いません(受講生がイラっとするのは授業終了直前に意味の分からない質問をする奴ぐらいでしょう)。

また、答えられなくても一生懸命考えている姿勢さえ出せばキレられることはないでしょう(筆者が2年間かけて体験済み)。

結局は「答えられなかったらどうしよう」なんて考えなくて良いんです。それだけの話です。

 

また、京大ローでは入学時に次のように言われます。

「どの設問も自分がソクラテスされたらどう答えるか準備できるような予習をしなさい」

こんなバカな話はないでしょう。教授陣が求める水準まで持っていこうとすると、基本書のみならず、法雑誌まで読まされます。こんなのまともにやっていては日が暮れます。丸々1週間予習に費やして間に合うかどうかでしょう。

これが辞めたくなる理由の一つかもしれません。しかし、こんなことする必要はないです。先ほど述べたように、ソクラテスなんて答えられなくて上等なのです。また、どうしてもそれが嫌でも、自分が当たる所だけ予習すれば良いのです。これは入ればわかりますが、現状対面の授業はどうやってもランダムでは指名できないのです(マイクの本数の関係で)。つまり、ほとんどの授業で自分がどの辺で当たるかがわかります。予習範囲を限定するだけで一気に負担が軽くなります。

じゃあ後の設問は理解できないじゃない?いいえ。授業中だけはローの授業に集中しまくってください。それだけでOKです。先生の解説さえ聞けば良いのです。

ちなみに筆者の実例を紹介しましょう。真面目に受けた1年目の前期とそれ以外とで私見の出来に有意な差は見られませんでした。結局は予習なんかより授業自体と復習の方がよっぽど大事なのです。

予習をしたければしても良いですが、あくまでも無理のない範囲で。

 

もっとポジティブな材料を挙げましょう。筆者のような手抜きプレイをしている人は少なく、真面目にやってる人が多い印象です。それでも筆者の周りでガチで病んでいる人はいません。「しんどい、しんどい」と言ってますが、これはテスト勉強してない詐欺と一緒です。実際はしんどいというウワサが独り歩きしているだけです。

 

4 Q京大ローってやばい先生とかいるの?

何をもってやばいと言うかは微妙ですが、この先生気を付けた方が良いという先生はいます。以下は、これから京大ローに入る人向けですが、他の人も読み物としては面白いかもしれません。なお、京大ローは他ローよりやばい先生が多いとかそんなことはないです。

(1) NKN先生(行政法)

今までこの人の授業を受けなかった内部生、他大生はビックリするだろう。そのぶっ飛んだ講義に。今まで習ってきた概念をガンガン無視して講義をする。とにかくやばい。例を挙げよう。行政救済法にて、「処分性」という言葉を使うだけで怒られる。原告適格で例の規範を挙げることも否定される。通説なんておかまいなし。それが最新の行政法研究なのかもしれないが、とにかく意味が分からない。一生懸命この人の考えを理解したとしても、残念ながら相対試験の司法試験では使いこなせずとんでもなく低い点がつくこと間違いなし。

この人が担当になった場合、行政法とは違う何かだと割り切ろう。

小早川先生や塩野先生の本を読めと言ってくるが、正直今の司法試験本番ではあまり意味がないことも伝えておこう。

 

(2) TKYM先生(刑法)

新入生は、1年の内3分の2の確率でこの女と当たる。この人は我が強すぎる。とにかく判例を否定しまくり自分の考えばかりを押し付ける。また、教え方も巧いとは言えない。試験では特定の見解を強要してくるわけではないのが救い。学生に強圧的な態度で接してくることもない。

ちなみにローではあまりそういうことはないが、学部の講義では、18禁ワードをかなり連発する。性犯罪の所でやたら熱のこもった授業をするのは何なのであろうか。

もっといえば、京大ローの刑法の授業がやばいのである。理論面ばかり扱う、設問も不明瞭。ロー内でも悪名高き教材が使われる(あんなのにお金払いたくない)。関東ローの授業が羨ましい。この授業に関しては、授業と試験の関連性が非常に低いので副業推奨。

3人の中では、YSD先生がまともといったところか(悪しき教材をそのまま使わないという点でも)。

 

(3) YMMT先生(民訴)

この人は天才なのだろう。自頭の良さ・経験ともに十分だ。しかし、未だにオンライン授業、ゆえにランダム。いつ当たるかがわからないのである。加えて、この人のソクラテスは学内一苛烈である。この人に詰められずに乗り切ることは不可能であり、この人の授業のせいで精神的に体力が削られると言った学生もいるはず。

ちなみに、この人は本年度でローを離れるようである。

 

(4)MHMの先生(M&A)

京大ローでも企業法務を目指す学生は多い。しかし、この授業は危険。取ってはいけない。GPAを守りたければ今すぐ回れ右である。何がやばいかというと、成績評価がエグい。今までに取ったことのない点数を受け取ったという学生続出である。筆者自身は取らなかったから伝聞にはなるが、講義内容自体はまともらしい。急にテストで突き放してくるということになる。

某M所は何がしたいのだろうか。そんなに京大ロー生からのヘイトを貯めてどうするのだ。

 

(5)まとめ

というようにやばい先生と言っても、人格が破綻しているとかそういう人はいない。あのドラマでもそういった先生はいないので、そこは当たっていると言える。

 

5 Q何振もする人っているの?

見たことないです。当然、ロー棟の近くで泣き崩れている学生もいません。データでもわかるのでしょうが、落ちる人は滅多にいません。何浪もしているという人も聞いたことはありません。ただ、未修だと一部留年している人はいます。筆者の体感ですが、未修者の下位2割ぐらいは留年しているのではないでしょうか。

 

6 Q美人な先生、イケメンな先生はいるの?

前者は、いません(断言)。後者は、2~3人ぐらい思いつきます。

 

7 Q手書きで先生が採点してくれるの?

残念ながら答案は返ってきません。わかるのは点数だけです。採点実感も先生によってはないに等しいものです。じゃあ個別に見てもらえるのか。これも基本NGです。試験委員が多く、大人の事情はあるのでしょう。ちなみに試験委員なのに守秘義務違反スレスレの発言をする先生がいます。ただ、これ以上書くと流石に粛清されそうなのでここまでということで。某柳事件なんかドラマでやってほしいですよね。勿論色気で先生を誘う学生なんて京大にはいません。

 

8 Q先生が司法試験対策ゼミ組んでくれるの?

ないです。悲しいことに。そもそも先生は個々の学生の出来など知らないのです。あんなゼミはどこのローにもないでしょう。

 

9 Q就活には困らない?

これは京大ローの強みでしょう。予備に受かっているあるいはGPAがそれなりに(3.2~3.3以上ぐらい)あれば東京大手、関西の事務所で書類落ちはまずないです。サマクラウィンターも高確率で通ります。

ただし、東京の名門系となれば話は別。わざわざ関西からとらなくても事足りるのか、交通費等を払いたくないのかは知りませんが、そこそこ難易度はあがります。そもそも、こういった事務所は若手アソの学歴が大抵東大か慶応です。つまりそういうことでしょう。

 

10Q未修・既習格差はあるの?

これはあのドラマでは出てくることがない視点でしょう。結論から言うと、ないです。先生も学生も差別とかはしません。ただし、未修者の人はコンプレックスを抱き過度に既修者との差を感じている人が多いように思います。既修者も未修者も大して知識量は変わらないと言うのに。京大ローの未修合格率が芳しくないのはこういったコンプレックスが影響しているような気がします。既修者に追いつかなきゃと基本書を延々読んでしまう。そういった失敗をドラマにも入れたら面白そうではありますけどね。

 

 

11Q京大ローの不満点を教えて

・ロー棟で騒ぐバカがいる(しかし、今年はあまり見かけない。去年はやたら見かけた   ので、代によって違うのだろうか。ちなみにそのバカとおぼしき人物は、司法試験本番も会場内で大声で答え合わせをしていた。)。

・ロー棟がボロい(大学院設置したからといって新しい校舎をあてがわれたわけでもない。工学部かどっかのおさがり。トイレは汚い部類に入るだろう。)

・自習室のマナーが悪い(区画による。外れだとあら大変。なお、大学全体の図書館はもっと民度が悪かったり)

・弁護士が担当する実務科目がつまらない(裁判官が担当するもの、刑事関係のものは面白い。もう少し闇に迫ると、つまらないと感じる授業の先生が所属する事務所の評価・口コミは☆1を連発していたりする。)

・教材窃盗がある(学生の本が盗られることもあるそうです。ただそれよりも図書館やロー棟の本がまあまあパクられている気がします。さっさと捕まればいいのに。)

 

とまあこんな感じですが、京大ローの特有の不満点は建物の古さぐらいです。あとの点は他ローでも十分あり得ますからね。

 

12予備校本を持ち歩いても怒られないの?

怒られません。確かに先生の中には予備校アンチはいます。けど怒りません。時々予備校本アンチ学生がいますが、そっちの方が目に付きます。科目によりますが、論証ペタペタでも十分良い点数が来ます。なのであのドラマに予備校本があるのもリアルで良いと思います。

 

13結論

どうです?こう聞くと悪いところではないんじゃないですか。

気を張りすぎずのんびりと構えて生活すればそれなりに心地いいですよ。

逆に、ドラマになるような珍事件はほとんどなくて、だからあの作品は舞台を下位ローにしたんでしょうね。

一度就活で下位ロー出身の先生とお話したことがあるのですが、その方はローは魔境すぎると仰っていました。変人奇人なクレイジーじゃなきゃ辞めたくなるそうです。何があるんでしょうねホント。

以上です。暇人の駄文に付き合ってくださった方ありがとうございます。

 

口述対策④~いざ、口述の本番へ~

さて、口述本番まであと2日となろうとしている所です。

受験生が勉強するのは今日までで良いと思います。

論文発表の日から今日までの短くて、でもとても長いようにも思える期間。

とても多くのことを勉強して覚えてきたことでしょう。

辛くて不安に押しつぶされそうにも何回もなってきたことでしょう。

でも、それももう少し。

あとは覚えた知識をどれだけ出せるか。

もしパッと思い出せなくても大丈夫。

予備の勉強を始めてから骨となり肉となった今までの知識。落ち着いて深呼吸すればきっと頭に浮かぶから。

 

 

 

とまあ本番はホント精神力勝負なんでリラックスしてください。

以下では口述前日から本番までの出来事の生の体験を書きます。

特に本番試験会場での所だけでも役に立てばと。

筆者は本番期間中もかなり遊んでたのでそこは適度に参考に(笑)

 

 

本番前日

目が覚める。ついにこの時が来た。

今日は金曜日でローの授業もあったが、行ってられない。

そう、目指すは千葉県新浦安。決戦の場所だ。

まずはキャリーバックに詰めた荷物の確認。

中身は着替え・スーツ・勉強教材・PC。

とはいえ、PCは勉強用のためではなく、ゲーム用。当然、本番会場では使えないし、口述の場合紙の教材のほうが記憶に残るような気がしたので教材はすべて紙のものにした。

基本的に向こうで勉強するつもりはなかったが、運が悪ければ会場で待ち時間が多くできてしまうため、持っていかざるを得ない。

あまり多くのことを向こうでするつもりはなく、しても素読に絞ろうと思った。最後は条文と心中しちゃえの精神である。

準備を整え、午後の新幹線までのんびりする。とにかく脳のリソースを消費しないことを意識した。

 

さて、新幹線での移動はおよそ2時間半。この時間は何をするのが得策なのだろうか。

私は30分ぐらい車窓を楽しむ。1時間ぐらい寝ながら音楽を聴く。あとの1時間をPCゲームといった配分にした。何だかんだ新幹線に乗ると気分も高まって勉強なんてできない。そう、半分旅行気分にもなってしまうのだ。

 

17時ごろ東京駅に着く。ここから新浦安へと向かうのだが、乗り継ぎまでが異常に遠い。距離にして東京駅~神田駅ぐらいあるのではないだろうか。スーツケースを持ちながらだと移動ペースも遅くなるので余計遠く感じる。

18時ごろ新浦安に着く。降りると広がる大きなイオンモール。そうか、イオンって本社千葉だっけなどと感慨にふける。多くの受験生はここでご飯等お世話になるのではないだろうか。

アメリカ西海岸のような異国情緒あるロードを歩くこと10分、試験会場の真正面ぐらいの場所にホテルがある。普段はディズニー客が使うからか、受付からビジネスホテルと違った華やかさがある。当時ハロウィーン間近であったからか、一層お祭り雰囲気だった。

受付では、2日目のチェックアウト後、スーツケースを預かってもらえるか訊いた。これは先人からの教えだが、スーツケースを持って会場内を移動するのはとてもしんどい。どこか預けておく場所が必要だと。

ホテルに入ってまず目についたのは、ラウンジにいる多くの人。その誰もがディズニーを楽しみに来た感じではない。何より、論文で使っていた水色の試験六法をみな持っている。一見して口述受験生であることは間違いない。恐らく今年の受験生もそのような光景は目にするであろう。

この光景を見ると、さすがに勉強していないことが心配になってくる。しかし、良くも悪くももう自分の学力はカンストしている。ここは自分の信念を貫こう。そう思い、自室に向かうことにする。

 

ちなみに部屋はこんな感じである。どうみても男一人で泊まる部屋ではない。父母娘で泊まる部屋であろう。

しかし、広くて綺麗な雰囲気なので心は落ち着く。泊まる部屋は本番中もお世話になる場所なので、多少贅沢しててでもメンタル面的に元気になれる場所をお勧めする。

黒塗りの部分は個人情報の載った受験票があったためである。

 

 

さて、この後普通の受験生は勉強するのであろうが、折角東京に来たのだ。大学時に上京した友人と飲むことにした。場所は新宿。本当に受験生なのか疑わしい行為である。健全な受験生にはここまでしてほしくはないが、せめて周りをブラブラしながら夕食を楽しむと良いのではないだろうか。試験会場付近は散歩をするだけでも楽しい場所である。

とはいえ、飲み会は早めにお開きにする。時間にして22時。そのまま帰れば23時すぎにはホテルに着く。しかし、酔っていたからだろうか、何故か都庁周辺の公園で1時間黄昏る。当時は雨も降っていて赴き深かった。ここは某恋愛ゲームの舞台にもなっていて、しかもととても重いシーンで出てくる場所でもあった。酔った気分を鎮めるにもよかったのかもしれない。

当然こんな時間のこんな天気なら誰もいない。その分空気は澄んでいた気がする。

 

そんなこんなで、ホテルに着いたのは24時30分すぎ。もう本番当日ではないか。

当日の心境を現したツイートがこちら。ちなみに私は両日とも午後で時間には余裕があった。

 

 

本番1日目

さて、あれだけ遅くに帰っておきながら起きたのは朝5時ぐらい。遊んでいたとはいえ、勿論ここからは戦闘態勢。アドレナリンもドバドバ出ており、覚醒していた。

午後組は昼からなのでまだまだ時間はある。とりあえず、朝食をとるなどして朝7時ぐらいまで時間を潰す。

ここから更に遊びに行くわけにはいかない。電車が遅れたりでもしたら終わりだ。ここで少しだけ勉強することにする。1日目が刑事科目でもあり、読んだのは基本刑法各論。既に5周以上はしており、流れるように読むことができた。これだけを目標にしていたこともあって、少し達成感と自信も湧いてきた。

そして11時ぐらいからは着替えてリラックス。何よりもリラックスが大事だ。

 

時間が来たらすぐそこの会場まで。この時twitterで有名な講師がいたらしい。名前は忘れてしまった。伊藤塾長は残念ながらいなかった。

受付では、受験票を渡す。この時何室の何番かがわかる。もっとも、何室かわかっても受験生には意味がなく忘れた。順番はなんと1番。

1番の人間だけは特殊な動きをして、まず、2番以外の人が体育館に集められる一方、1番の人は食堂近辺に集められる。

そこで説明を受け、いわゆる発射台に連れていかれる。

あれだけリラックスと言っていたのにも関わらず、いきなり試験がはじまるとわかると緊張するものである。もう六法を読もうが何を読もうが頭に入ってこない。試験会場での勉強をアテにするのだけでは絶対にやめてもらいたい。

幸いトイレにはいけたので緊張したらここに行くといい。立って伸びをするにはここしかない。

発射台に連れていかれるまではそれなりの時間があった。当時の心境だと無限にも思えた。いつ連れていかれるかわからないと精神衛生上も良くない。半殺し状態が続く。今思えば15~20分ぐらいであっただろうか。

そして発射台に連れていかれる。1番なんだからすぐに始まるだろうと思うが、ここでも同じぐらい待たされる。本当に緊張でつぶれそうになる。こういう時間が長ければ長いほどダメージが蓄積し、本番でのパフォーマンスに悪影響だ。とりあえず本記事を読んでくれた人には、そういうこともあると思って覚悟だけでもしとけば心持血も変わってくるのではないだろうか。

 

 

そしてついにその時は来る。補助員に連れられ、試験室へ。

入ってからも当然緊張する。

主査は無機質な高齢の男性。副査は検事にいそうな女性だった。

まず、〇室〇番を伝え挨拶したのち、マスクを外すよう言われる。慌てて座らないようにしよう。

緊張状況で刑事系というのも困ったものだ。刑事系の最初は事案が長くて、しかも口頭のみ。

半ばフラフラになりながらも、何とか窃盗罪の占有の有無が問題になっていることがわかった。ここでホッとした。何度も本番までに見た論点だ。ここまで来たらほぼ勝ちが決まったも同然。受験生はこういった状況に持ち込めるようにしよう。

あとは、覚えたことを吐き出すだけ。

精神面で回復したのちは、スイスイといける。1問よくわからない問題がったが、あれこれ答えていたら向こうが答えを教えてくれた。このような状況がまずいとも思えなかった。実際沈黙よりははるかにましだ。これも精神面のコンディションが治っていたからできたことである。

最後には、「これは難しい問題で、貴方が法曹になったらまた考えてみてください。」

と、これは合格点確信演出なのではないだろうか。これで59点なら許されたことではない。

民事の出来を合わせて考えてみて、おそらく刑事は61点。

大体こんな感じだったら61点だと思ってくれて構わない。ちなみに条文は参照せず。誘導もほとんど出されない。先に挙げた難しかった1問に苦戦したという感じである。

とはいえ、当初自分では60点を想定していた。実際60点でも非常に優位だ。明日は59でも良いのだから。野球でいうと、CS1st初戦に勝ったぐらいの感覚だろう。

 

 

以上の出来事から学ぶ教訓は

→何よりもメンタルコンディションが大事

 一問目の出来ですべてがかかっていると言っても過言ではない。とにかくそこに全て 

 を賭けよ

それを具体的事例を交えて紹介した次第である。

なおこの日の教官ガチャは普通に当たりだったと思う。

 

 

 

 

 

口述対策③~模試をどう受け止めるか~

今回は模試レビューをしていきます。

筆者が受けたのはLEC、伊藤塾(どちらも大阪会場)。

あくまで参考として、勉強の息抜きにでも覗いてもらえればと。

 

 

1 LEC編

まず受けたのはLEC模試。合格後からまだ1週間経っていない頃ぐらいに受験した。

受験日当日、朝の一枠目だった。

受付で手続きを済ませる。この時に受験料およそ17000円ぐらいを払ったのだが、お金の重みを感じた。1時間で17000円、何と高いのだろう。時給1000円でバイトをする学生にとっては泣きたくなる。こんなに値段を採るのはいかがわしいお店ぐらいだろうと先輩か誰かが言っていたのを思い出した。

早く着いたためか、手続を済ませててから30分ぐらい待たせられる。そうして受付の方を見ていると弁護士の先生っぽい人が来た。「今日は口述の模試で良いんですよね。あんまりこういうことやったことないんですけどよろしくおねがいします」と、受付の人に言っていた。

この時点で思った。あくまで実務家バリバリの人をLECは雇っていて、試験対策に精通した人ではないのだろうかと。

これはあくまで漏れ聞こえた会話から想像したことにすぎないので、真実である確証はない。ただ、講師っぽくないという雰囲気はあった。

実際、受けた模試では出来が何点かは教えてくれなかった。ここが一番物足りないポイントであった。

また、問題自体オーソドックスで、泥船を仕掛けてくることもない。試験対策としては実践向きではないかなという印象を受けた。

逆に良かった点としては、内容面と言うよりは、どう答えれば相手を納得させられるか。そのスキルを叩きこんでくれた。流石は現役の弁護士だとここは思った。

これらの体験を踏まえて、1時間17000円を安いと思うか、高いと思うかはあなた次第という所か。

 

 

2 伊藤塾

お次は伊藤塾。割と本番前ぐらいに受けた。受ける前から過去問をくれたり、実質無料で受けられたりと、サービス面が充実している。

筆者自身伊藤塾の回し者でもなんでもない(これまでにお世話になったのは論文模試ぐらい)が、やはり母数も多く、再現データもそろっていることからすると、受けなきゃ損だと思う。

よく、本番よりタイトに設定しているという声を聞くが、きちんと想定問答集の最後まで実施してくれた。

また、自身の模試の予定時刻より、30分遅れての実施であった。これはスケジュールが遅れてのことであるが、それだけ時間がかかっているということだろう。

こちらの模試は採点もしてくれるし、形式面の指摘もしてくれる。この辺りはLECではなかったことだ。ついでに、副査役もいた(筆者は副査役に背筋が曲がっていることをやたら指摘された)。

内容面だが、泥船を出してきたり、意外と本格的であった。

1つ面白い出来事としては、刑事の主査が圧迫式だったことだ。ドアを開けたら、いきなり椅子にもたれかかった状態で、しかも大柄な男だ。副査も民事に比べてかなり不愛想。このような状況で、私は焦って刑法の部分でかなり躓いた。豆腐メンタルな身としては普通に怖かったし、早く帰りたかった。

問題が終わって講評の時になったら、途端主査役の人がきさくになっていた。「君ちゃんと喋れてなかったよ。普段誰とも喋ってないの?」とニコニコしながら言っていた。誰のせいだと思っているのか(ちなみに本番では圧迫はなかった)。

 

さて最後に模試の点数と本番の点数の相関性についての持論を述べる。

ちなみに模試の結果は両方60点。刑事はもっと低いと思っていたし、民事はもっと高いと思っていた。

そして、刑事ができなかったことから、対策を重点化した。結果、本番では刑事61点、民事60点(多分)。

恐らくだが、伊藤塾の模試の点数は割と正確。少なくともその時点で受けた点数としては。実際に周りでも模試より1~2点上がった人が多かった印象。59点が2つ付いてしまった人はまずいと言っていた先人もいたので、あわせて紹介しておく。

もっとも、模試の段階でも試験官ガチャはあると思うので、よほどひどい試験官だった場合はあまり気にしない方が良いだろう。

LECの方は正直よくわからない。出来不出来をあまり指摘しなかった以上、参考値にしかならない。今年は違うかったのかもしれないが。

 

ちなみに伊藤塾の大阪担当の受付の人メチャクチャ物腰が柔らかくて、セバスチャンみたいだった。枯れ専女子やイケオジ推しの女子なら間違いなくときめいていたことだろう。

口述対策② 論文発表直後の出来事

今回は物語形式で昨年の口述を振り返っていこうと思います。

生の体験から口述対策・試験をシミュレーションしてもらえればと思います。

受験生の方は忙しいと思うので、大事な所は赤字にしてます。そこだけ読むのもいいかもです。

また、既に受け終わった人も、「こんなことあったなあ」という思いで懐かしみながら読むと面白いかもです。

(注)

【】内が基本的に今の筆者の視点

それ以外は当時の筆者の心境

 

 

2021/10/6

時刻は16時、そう令和3年度の予備試験論文発表がされる瞬間だ。

その瞬間何をしていたかというと、ローの会社法の授業を受けていた。

授業は15時~16時30分。正直言って授業開始からもう既にそわそわしていた。時計の針が進むにつれ心拍数が上がっていく。おそらく今年の受験生の多くもそんな気持ちになたのではないだろうか。

そして16時30分、授業が終わった。すぐにでも結果を確認したかったが、反面結果を知ってしまうことが怖かった。論文の結果に自信があったわけでもなく、正直6割ぐらいの確率で落ちてるだろうなとも思っていたからである。

そこでひとまず図書館へ向かう。

昂る気持ちを抑えながら、司法試験委員会のホームページへ。まずは論文の総合結果から見ることにする。

合格点は…240点。昨年よりも10点も高いじゃないか。

この瞬間不合格が頭によぎる。なぜなら去年は合格点230点で落ちている。今年の出来は昨年よりも良いとは思わなかったのだ。

【しかし、これは自身の能力がアップし、ある意味目が肥えてしまっていて、厳しめの自己評価をしていたからなのだが、そんなこと当時は知る由もない。

手応えが悪くてもそれは昨年よりも自分の目が肥えてしまっているだけのこともあるから、受験生はあまり自身の分析を絶対視しない方が良い。】

 

それはさておき、話を進める。

その後どうしたかというと、私は唐突に近くのカラオケ店に向かう。結果はどうあれ、叫んでしまいそうだったからだ。

そしてカラオケ店に向かう。時間にして17時を過ぎていた。

手続を済ませて自身の部屋に入る。ここは防音で、基本的に誰かに見られるということもない。深呼吸し、ついに合格者の受験番号一覧を見る。

私の受験番号は大阪市〇△◇、そして探していくと…〇△◇。

そう、受験番号があったのだ。

その瞬間のことは今でも覚えている。両手を思いっきり拳に突き上げ、声の限り叫んだ。全身の血がたぎってくるのがわかる。高い高い壁をついに超えた。その興奮は筆舌に尽くしがたい。

その勢いで私は歌った。選んだ曲は「民法709条」、法学徒御用達の曲である。

カラオケ店を出たのは18時過ぎ。そのまま電車で帰ることにした。この辺りから興奮も冷め頭に不安がよぎり始める。

「自分は口述の対策を何もしていない。落ちるのではないか。」

そうなるのも仕方ない。なぜならば折角口述対策をしても、落ちたときにショックが倍になる。そんな現実から目を背けてしまったのだ。

【しかし、こう思うことは何もおかしなことではない。多くの受験生もそう思っている。

自分だけではない。むしろ、ここでお尻に火が付いた方が本気で勉強できる。そうポジティブに捉えるようにするべきだし、その事実自体何も間違っていない。】

 

さて、自室に戻ってこれからの対策を思案する。

何をすべきかを整理した結果、①過去問対策、②模試の予約、③ホテルの予約の3つに着手した。

【このうち②と③はそれほど急ぐ必要はない。

②に関しては、前記事で書いた通り、伊藤塾の模試で足りるからである。

③に関しては、急ぎたかった急げばよいが、会場の周りには大きなホテルが多くある。あれが全て埋まるとは考えられない。ちなみに、約した部屋は2泊3日で14000円。一番会場から近いホテルであった。】

 

過去問を見て焦る。まず、最初の訴訟物すらパッとは出ない。進むにつれ解答が浮かばない難問が出る。59点や60点の再現ですら完成度が高い。

このような状況のなか、軽くパニックになり、不安は一層強まる。

 

【これまた当然、こんな受験生は今年もいると思う。

ここで私が抱いた不安に関して、1つずつ解消しておこう。

訴訟物がパッと出ないのは、勉強不足でも知識不足でもない。今までは紙に書いての試験だったからというだけのことである。この場合ある程度ゆっくり思い出しても差し支えない。しかし、口述は違う。沈黙があってはまずい試験だ。そのために、これからの2週間を使うのだ。とにかく、脳で瞬間再生できるまでに覚えきる。

次に、難問に関してだが、これまで解こうとするとドツボにはまる。普通の受験生が使う教科書に書いていない事項はできなくても仕方ない。

62点以上の高得点を目指すなら話は別だろうが、そうでなければ過度に心配する必要はない。そういう問題が出たときは何か喋る。間違えても良い。最悪オウム返しでも良い。

難問が原因で落ちるとしたら、沈黙ぐらいだろう。

最後に再現答案について。これは実際に自分が書いた側の立場になればわかる。

実際の本番では、61点以下ぐらいなら確実にどこかで詰まっている。59点がつく場合なら、相当詰まっているだろう。しかし、多くの場合再現答案では反映されていない。そう、まるでスムーズにいったかのように…。

予備校(主にI塾)に提出されている再現答案は、半ば強制的に提出されている。そのため、わざわざそんな複雑な所まで書こうという人は少ない。また、詰まったという嫌な思い出は記憶から消されがちである。

ここまで読むと、以上の不安も和らぐのではないだろうか。】

 

過去問を一通り見たうえで、必要な教科書を洗い出す作業をした。

まず民事、どうみても大島本。ただし基礎編だけでは足りないだろうと思った。発展編も読もうと思い、大学図書館に予約をした。

大島本は執行保全は弱いが、当該分野では過去問を見るとそこまで突っ込んだ質問は来ていない。予備論文の過去問をもう1度見ればよいだろうと思った。その教材としては伊藤塾の予備試験対策用の赤本。なんとこれには巻末で執行保全についての記載もあり、オトクだ。

次に刑事、まずは事前評判もよかった基本刑法各論をピックアップ。口述のネタ本にもなっており、必須だ。ただし、わざわざ買うのもどうかと思い、これまた図書館で予約。同書は人気で、第1版しか借りられなかったが、特に問題はないだろうと思ったし、【それで正しかった。】

手続法はどうしようと思ったが、ここは予備校本を頼ることにする。過去問を見るにここは難問も多く、本格的な教材が必要かとも思った。しかし、やはり基本で差をつけられないことを意識し、伊藤塾山本講師の定石本に決めた。当然大学の図書館にはあるわけがないので、この本だけ購入に至る。

 

このような計画を立てたところで、初日は寝ることにした。

この日、プロ野球ではDeNAがソト選手が逆転ホームランを打ち、逆転勝利。そのホームランは自分の論文合格を祝う花火のように思えた。

そんな心地よさで少し不安も薄れ、精神的には良いコンディションを保つことができた。

                                   (続く)

口述対策①(総論〜受験生に伝えたい3つのこと〜)

予備試験の論文の合格発表ありましたね

合格した皆さん、ほぼ司法試験の合格推定はたらいてますよ!

司法試験まで終わった今だから言えること、それは今の時点でもうマラソンだとゴールテープが見えかかった状態です。

 

とはいえ、受かった受験生からすると次の口述試験が心配でならないでしょう。

筆者自身も合格発表の後、これまでにない嬉しさと共にすぐに不安感がやってきました。

というのもそれまで口述の過去問すら見ていない状況で

「え、ここまできて落ちちゃうの!?」

そう思ってた自分に言いたい

今からで全然大丈夫だよって

筆者自身点数はおそらく民事60点、刑事61点でやや上位め

実は論文で実務がCでありました

なのでAやBじゃなくても安心してくださいね(ここ大事!)

今から去年実際に受けた受験生としての視点から、迷える口述受験生の不安を一掃しちゃいますから!!

今回は総論的に要点をざっとまとめます。

 

 

さて前置きは長くなってしまいましたが、後述についてまず言いたいことは3点

①合否は論文合格者が普通の精神状態なら問題なく答えられる場所でつく!!(これだけは絶対に忘れないで!!)

②模試は伊藤塾だけで良い!!

③本番中は自分を追い込まない!!(できるなら遊ぼう)

これを覚えてくださいね(特に①)

以下で①~③について解説します。

 

 

①ですが、確かに口述って今まで聞いたことのない問題やかなり捻った問題って出るんです。

まず大事なのは、これらまでできないと!!と思わないこと。

具体的には民事は要件事実、刑事は実体法(特に各論)、両科目併せて法曹倫理

これだけ出来たらまず合格間違いないです。

オススメは、民事が大島本、刑事が手続面は予備校本(定石または青本)各論は基本刑法Ⅱ

これ以外の教科書を使うなら、自分がいままで読み込んできた本のみ

上で挙げた本以外に新たに手をつけるのはNG!!

何度も同じ教科書を、瞬発的に思い出せるまで読み込んでください。

今から3週間、あれをしなきゃこれをしなきゃって思うはずなんです。

でも一度深呼吸して落ち着きましょう。

何度も言いますが、合否が決まるライン自体は上で挙げた通り低いんです。

何故これが大事かって?

答えは本番中絶対に緊張するし、口述形式での慣れがないから。

普段できることができないんですよ、これが。

おそらく本番までに練習もすると思うんです。

でも本番はその比じゃなく戸惑う可能性がアリだと思っていてください。

頭が真っ白になった時、それでも浮かんでくるのは3週間頑張って覚えてきたこと。

これさえできたら合格は確実です。

③も実はこれに関連するんですね。

本番中はリラックスして3週間頑張って詰め込んできたものを引き出せるようにするだけで良いんです(本当に大事!!

 

あと一つ口述プロパーでやってほしいことが1つ。

できるだけ条文は暗記しましょう。

もしわからなかった時はどうすれば良いか?

これも回避方法はあります。

大体の条文番号さえ答えれば一応の心証は試験官に与えられるでしょう。

いきなり「わかりません」はNG!!

たとえば保証の問題なら400条台中盤あたりとは察しがつくでしょう。

それを示してから法文を見せてもらうようにしましょう。

 

 

次に②ですが、予備論文合格者のみなさんに一つ朗報!!

なんと伊藤塾の模試、15000円相当が(おそらく今年も)タダで受けられます!!

条件は再現答案の作成と合格体験記の執筆。

まあまあ大変ですが、15時間はかからないので時給換算したらオトクです。

そして、肝心の内容ですが、最大手の予備校と言うこともあり、かなりの質です。

圧迫式で実施されることもあり、本格的です(筆者はちびりそうになりました笑)

他面で他の模試は大体2万円前後します。

筆者も一応LECは受けました。

内容自体なんですけど、悪いとまでは言えないんです。

ただどうしても伊藤塾に見劣りしてしまうんですよねー

向こうが実質タダだだけに損な気がしちゃいます。

模試受けるのにもそれなりの時間かかることもありますし、それならひたすら①で挙げたことを反復しまくった方が吉です。

周りの友達が模試の数でマウントとってきても気になさらず。

受かってすぐ模試難民になるかもですが、慌てず。

伊藤塾はオンライン含めて席数多いですから。

 

③はさっき言ったように本番のメンタル安定措置です。

これはまた別の機会に言おうかなと思うんですけど、口述のホテルのラウンジに勉強してる人メッチャいるんですよ。

これを見たら「ここまでしないといけないのか」と思ってしまいがちなんですね。

けれどそんなことはないのです。

実際筆者がホテルで勉強したのは1時間足らず

何なら初日は新宿で飲んでましたから(ここまで真似しろとは言ってない)

遊べとまで言うと受験生には酷かもしれないですけど、それもアリです(ただし午前組は起きるのに支障ない範囲でね!)

とにかくリラックスが大事です。最低限寝まくりましょう。

筆者が本番前日からの3日間どう過ごしたかはまたブログで近々書きます。

 

 

ひとまず迷える受験生に押さえておいてほしいことはこんなところですかねー

今頃何していいかわからず藁をもつかむ思いでここに流れ着いた人もいるかもしれません。

去年受けた受験生の生の声を届けられたらという思いでここまで書きました。

何か参考になったら幸いです。